ロータリークラブ|国際ロータリー第2760地区ガバナーHP

水が第一の強調事項とされているのは、人間が第一に必要とするものだからです。石油がなくてもなんとか生き延びられるかもしれませんが、水なしに生きることはできません。私たちは水のないところにきれいな水をもたらし、また現在水が使われているところでもその安全性を確かめる必要があります。私はこの分野の重要性を強く感じ、過去20年間にわたって、力を注いでまいりました。この経験から言えることは、水プロジェクトには、衛生に取り組むプロジェクトが不可欠だということです。十分に衛生的な環境がなければ、せっかくの努力が水泡に帰してしまう恐れがあるからです。

保健と飢餓救済は、多くのロータリー奉仕を含む分野です。この分野にかかわるとき、私たちは平和という大きな目標に向かっていることを忘れてはなりません。一日中何も食べずに空腹のまま床に就く人々が大勢いる限り、世界に平和がもたらされることはありません。

識字率向上も私たちの強調するところです。「将来、指導的立場に立つ者に教育がなされていない国が成功することはありえない」というネルソン・マンデラ前大統領の言葉どおりです。

ロータリーが21世紀にふさわしくあるには、水、保健と飢餓救済、識字率向上の問題に取り組み、末永く継続していかなければなりません。これを実現するため、クラブと地区の考えを聞いた末に理事会が採択したのが、国際ロータリー長期計画です。

この計画は、「奉仕」「親睦」「多様性」「高潔さ」「リーダーシップ」というロータリーの中核となる価値観を強化し、これを宣言するものです。「奉仕」は、私たちの第一標語が「超我の奉仕」であることと私たちの存在理由であることから選ばれました。「親睦」は、ロータリーが創設された理由そのものであると同時に、今日も1905年当初と変わらず重要な意義を持ち続けています。常にクラブ例会やロータリーの各行事を待ち望むロータリアンがいてはじめて、ロータリーには明日があると言えるのです。「多様性」は、私たちの力です。

「高潔さ」は、事業と私生活において高い道徳的水準を保つことがロータリーの真髄であることから重要な価値観です。ロータリアンは、事業においても日々の営みの中でも尊厳と誠意を実践しなければなりません。

これは、世界中のすべてのロータリアン一人ひとりが実践しなければならないことです。生涯かけて築いた信頼が一瞬にして失われてしまうことがあるように、全ロータリアンの評価も一握りのロータリアンによって汚されてしまう危険性があるからです。「リーダーシップ」は、「偉大さの代償とは責任である」というウィンストン・チャーチル卿の言葉どおり、ロータリーの責任は皆さんのものであるという理由に基づき、選ばれました。

「ロータリーの未来はあなたの手の中に」あるからです。

ロータリーが繁栄するか低迷するか、その奉仕が影響を及ぼすのは多数か少数か、その名が敬意とともに広まっていくか過去の遺物として忘れ去られるかは、すべて皆さん次第です。「ロータリーの未来はあなたの手の中に」あるのです。

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